子供の頃から本を読むのが苦手でした。
本を手に取り開いてみる → 活字だらけの塊が視界に飛び込んでくる → 読まずにそっ閉じ。読書が苦手である代わりに、漫画やテレビやゲームに没頭する典型的な70年代生まれでした。
新聞も読みませんでした。読んでいたのは4コマとテレビ欄のみ。子供の頃の僕は常々こう思ってました。「新聞ってなんでこう面白くないのだろうか。字は小さいし文字数は多いし、開きにくいし・・・。わざと新聞嫌いにさせるような造りにしてるんじゃないのか」と。(わりと今でもその思いは変わってないかも。)
そんな僕が、今では月に10冊程度は本を読むようになりました。「読書が大好きだ!」という領域にまでは未だ到達しておりませんが、7~8年前から趣味欄に「読書」と書けるくらいにはなったかなと。外出中、暇さえあれば本屋さんで何時間でも潰せます。(買えよと。)
苦手だった読書を、僕はいったいどのようにして克服したのか。実行・実践している読書術などを書いてみたいと思います。
読書術のハウツー本をとにかく読んだ
書店に足を運ぶと、本の読み方が書かれた本・すなわち読書術のハウツー本が沢山売られています。だいたいビジネス関係の書棚に置いてありますね。そのような本を当時何冊か買って読んでみました。
そしてとにかく実践してみる。ラインを引けと言われれば引き、覚えたいページを破って食べろと言われれば食べ・・・スンマセン、嘘です。とにかくハウツー本なんだから書かれている事を実践してみました。
その中で、「あ~これは自分にもやれそうだ」とか「続けられそうだ」と思えるようなテクニックのみ覚える。「自分には向かない」「意味が理解できない」と思うようなことはしない。とにかく自分が続けて実行できそうなことだけを覚えました。
ちなみに速読系の本だけはダメ。何冊か読んでみましたが、どうも自分には向かない。というのも、本を速く読むことに特に重大な意義を見出すことができないからです。
速く読めればそのぶん月に沢山読めるじゃないか。沢山読めれば沢山知識が入ってくるじゃないかと反論されそうですけど、ぼくは頭の回転が速いほうではないのでスピードについていけないのです。そう、ゆっくりでもいいから中身を充分に理解しながら読みたい人だとわかったんです、自分のことを。
結局なんで読書が苦手だったのかを考えると、「読んでもすぐ忘れてしまう = タメになってないから意味が無い」となんとなく感じていたからなんじゃないかと思うのです。
読むスピードはゆっくりでもいいので、せっかくの読書をタメになるものにしよう!というわけです。
読んだ内容を忘れない5つの簡単読書術
さて、僕がそうやって身に付けた読書術を5つほど紹介してみたいと思います。
まえがきともくじを熟読する
どの本にも最初にまえがきがありますよね。まえがきはメチャメチャ大事です。たまに本の中身よりも大事だったりします。それは何故か?
著者が、その本で何を語りたいのか、何を読者にわかってほしいのかが要約して書いてあるから。
このまえがきだけは読書術がどうのではないです。とにかく最初に熟読すべし!本のタイトルの次に大事な場所ですからね。まずここを一字一句逃さず読むことによって、その本の内容を読むか読まないかを決めるわけです。まえがきでその本の面白さが決まるといっても過言ではありません。
まえがきを読み、この本面白そうだな、読んでみようかなと感じたら次にもくじを熟読します。
面白そうな章から読む
本は一般的に章ごとに分かれていて、更にその中で見出しが付けられ、それに沿った内容が書かれています。(このブログで言えば、↑の「読んだ内容を忘れない!簡単読書術」が章、「まえがきともくじを熟読する」が見出しとなります。(実際はブログでは両方見出しと呼びますが))
もくじを読み、特に自分の興味のある章や見出しがあれば、一気にそこにワープしてしまいます。そう、最初から読まなければならないなんてルールはどこにもないのです。
面白そうな章、自分が特に知りたかった章まで一気に読み飛ばしてしまう。そうすることによって、その本に対するモチベーションが保てたまま読書を続けていられます。せっかくなら楽しく読まないとね。
次に、その章を補強してくれるような章、関連する章などを読みます。
もちろん、最初から面白そうな本だなと思えば最初から読めばいいし、そもそもこの方法は小説などにはむきません。そりゃそうですよね、小説を途中から読んでもなにがなんだかわからなくなりますからね。
余談ですが僕は今でも小説などの創作系は苦手です。なぜなら、登場人物が覚えられないから。想像力や記憶力が乏しいのでしょうね・・・。精進します。
「なるほど!」と思った行にラインを引きメモを書く
感動した行、面白かった行、なるほど!と思った行にはラインを引きます。
ただし、引きすぎるとどこが大事だったのか訳が分からなくなるので、多くても一つの見出しに1本。それ以上はやめておいたほうがいいでしょう。(1見出し1本でも多いかも・・・)
そして、ラインを引いた項目の横に、その部分を読んでどう思ったかをシャーペンあたりでメモします。あとで、なんでここライン引いたんだっけ?この時どう思ったんだっけ?ってなことが無くなるようにです。
ラインもできればペンはやめた方がいいです。新書などの薄い紙だと裏写りしてしまうから。僕はラインを引くとき、先っぽがちびてきたら糸を引っ張って芯がだせる「ダーマトグラフ」を使ってます。
付箋を活用する
ラインを引いたページの上に、あとでわかりやすいように僕は付箋を貼ってます。
読書において付箋をはる方法は沢山紹介されてますが、僕が付箋を使うのは主に2パターン。上記のようにラインを引いたページの目印用と、もう一つはしおりの替わりです。
しおりの替わりにページ上に付箋を貼ると、しおりのようにヒラヒラと落ちることもなく便利ですよ。
↑こんなふうに本の見開き部分に何枚か付箋を準備しておくと便利です。
書評(レビュー)ブログを書く
最後に、ラインを引いて感想をメモった箇所をまとめ、書評を書きます。
いや、書評なんて大袈裟なものでなくてもいいです。読書感想文でOK。今までのメモをノートなどに書き出すのです。
書評や読書感想文としてノートに書き出しアウトプットする事によって、その本の内容はしっかりと頭に叩き込まれるのです。インプットだけでは知識は頭に留まりません。すーっと抜けていきます。書き出すというアウトプットによって強力に脳内に留まり、血肉へと変わるのです。
学生時代のノートと一緒ですね。先生の話を聞くだけ・教科書を読むだけでは、稀代の天才である場合を除き、簡単に記憶することなんてできませんよね。ノートに取ってこそです。
書評をブログに書いて世間に公表するのも有効な手段。世間に公表することを前提として書評を書くと「間違ったこと書いてないよな?」「こんな内容で合ってるっけ?」とより慎重になることができ、もう一度本の内容を熟知することに繋がるからです。
【まとめ】読書ほど便利なものは無い
僕が読書を好きになり始めたのはオッサンになってから。30歳を超えてからです。それまで本がものすっごい苦手でした。活字を見るとめまいがするくらい。(少し盛りすぎか)
そんな僕がなぜ「本を読もう」と思い立ったのか。
ある時、テレビの中で思いっきりバカ扱いされていたある人物の本を、なんとなく手にとり読んでみたんです。するとそこには、テレビで伝えられているその人のイメージとは到底結びつかないほど面白く、知的なことが書いてあったんですよ。
この人はこんなに知的で面白い人だったのか!イメージだけでバカだなんて決めつけるなんて、なんて失礼なことをしていたんだろう。この本を読まなければそんなこと絶対わからなかったな・・・と思ったわけです。
本って、著者の心の中、頭の中がそのまま映し出されてるとんでもなく貴重なものです。その人のしてきた経験や知識、知恵が詰め込まれたものなのです。それが1,000円程度で買えてしまうなんて、これほど便利なものはありません。
ではでは以上です。しろうめず@ShiroUmezでした。
【関連記事】