こんにちは、しろうめず@ShiroUmezです。
子供にせがまれ近所のショッピングセンターにでかけたときのお話。
妻はお買い物があると言うので、遊具コーナーで二人の子供を遊ばせ、コーナー脇に腰かけてくつろいでたんです。すると、
真横で突如始まった戦隊モノのヒーローショー!・・・かと思いきや、始まったのは、ヒーローたち5人による安っぽいショートコント。
しかしこれがまた、意外にくすっとにやけてしまうくらい面白い。なんとなく見入っていると、コントは思いもよらぬ方向へ・・・。
消防隊による心肺蘇生法普及のためのショーだった
コントは最初、お薬手帳の使い方を紹介する内容でした。
ブルーやイエローがそれぞれお薬手帳を自分が如何に使っているかを紹介していくんだけど、大事だからといつもは金庫にしまっていたり、お薬手帳かと思って開いてみたら、鮭・昆布・海苔・・・ってこれおむすび手帳やないかい!なんてベタで無理矢理なコントを展開。
すると突然、胸を抑えて苦しそうに倒れこむツッコミ担当のレッド。どうやら、あまりにもおバカなメンバーたちに興奮しすぎたようです。
メンバーが調べてみると、なんとレッドは息をしていない!脈も無いようです。
ここから残り4人による一次救命処置(心肺蘇生法)が始まります。
ブラックは119番で救急隊を呼ぶ係、グリーンはAED(自動体外式除細動器)を探して準備する係、イエローは集まってきた観客を飽きさせないためのショートコント・・・と、皆それぞれ大忙し。
(いつの間にかダミー人形にすりかわってる)レッドに対し、胸骨圧迫(心臓マッサージ)とAEDによる蘇生を行うブルー。
ラグビー日本代表五郎丸選手の例のポーズを真似て、精神統一を図るイエロー。
メンバー全員の努力により、なんとか息を吹き返したレッド。そのままレッドの応急手当は、到着した救急隊に引き継がれていったのでした・・・めでたしめでたし。
一次救命処置(心肺蘇生法)とAED使用体験(手順)
会場はその後、消防局の方々による心肺蘇生法とAED使用の体験コーナーに。滅多にない貴重な体験なので、子供たちと一緒に参加してみましたよ。
①発見後、反応を確認
倒れてる人(傷病者)を見つけたら、まずは反応の確認。肩を叩きながら「大丈夫ですか?」と小声でささやき、反応がなければ次第に大声で呼びかけます。
大声をはりあげる長女。なんとも頼もしい・・・。
②大声で助けを呼ぶ
次に、二次被害を避けるために周囲の安全確認をした後、大声で助けを呼びます。一人より二人、三人より四人。ショーでもあったように、やるべきことは結構多いので協力者を募ります。
そして協力者に「119番通報」と「AEDの準備」を依頼します。協力者が一人もいないときは、まずこの二つを自分でやることになります。
③呼吸を見て、心停止かを確認
傷病者の胸とお腹を目視し、呼吸があるかどうか(息をするたびに上がったり下がったりしているかどうか)を10秒以内で調べます。
余談ですが、僕が以前職場関係で心肺蘇生法を学んだときは、ここにもう一つ、「脈の確認」という項目があったはずです。手首の脈を確認するんですが、省かれてましたね。
事態は急を要するので、そんな悠長にしてはいられないということでしょうか?
あと、心停止が起きた直後は「死戦期呼吸」と呼ばれる、しゃくり上げるような途切れ途切れの呼吸をする場合があるそうです。それに加え、極端に回数の少ない呼吸。これらも「心停止」とみなします。
呼吸が無く、心停止と判断したら、次の手順「胸骨圧迫」へと移ります。心停止ではない場合は止血などの応急手当を開始します。
④胸骨圧迫を行う
胸の真ん中を、重ね合わせた両手の付け根部分で圧迫します。充分に圧迫できるのであれば片手でも構わないそうです。ポイントは2点。
- 圧迫の深さ・・・胸の厚さの1/3程度
- テンポ・・・少なくとも1分間に100回は圧迫する
⑤気道確保と人工呼吸
気道確保
- 人差し指と中指で、傷病者の顎を持ち上げる
- 反対の手のひらで傷病者の額をそっと押さえ、後方に押し下げるようにする
口と気道を真っ直ぐにする感じですかね。こうしてまずは気道を確保します。異物が見えたときは速やかに取り除きます。見えない場合はむやみに指を口内に入れないこと!
以前聞いたのですが、異常反応を起こしている傷病者は時として信じられない力が入ってしまい、その力は、異物を取り除こうと口の中に入れられた指を噛みちぎってしまうほどなんだって。
人工呼吸
- 気道を確保したまま、額に当てたほうの手で傷病者の鼻をつまむ。
- 口を大きく開けて傷病者の口を覆うようにあてる。
- 1秒かけて、傷病者の胸が軽く膨らむ程度、息を吹き込む。
「胸骨圧迫を30回したら、人工呼吸を2回する」を繰り返します。
人工呼吸ができない場合
人工呼吸が何らかの場合でできないときは、胸骨圧迫のみを繰り返し続けます。
感染症予防にフェイスシールドというアイテムがあるそうです。これは感染防護具といって、傷病者に直接触れることなく人工呼吸を行うことができるもの。
「人口呼吸時になにかの病気に感染する可能性は0ではない」と、救命士のかたがおっしゃってました。
⑥AEDが到着したら、準備をする
胸骨圧迫と人工呼吸を繰り返します。AEDが到着したら、準備に入ります。(胸骨圧迫と人工呼吸は中段しないほうがいいので、別の人にAEDの準備をお願いします。)
電源を入れ、基本的には音声メッセージに従います。
サロ○パスのような形をした電極パッドが二つ入ってるので、それを傷病者の肩と反対側の脇腹辺りにぺったんこ(中に解説入りのイラストが入ってるので、それを見ながら落ち着いてやれば大丈夫)。
あとは音声メッセージに従い、救急隊員が到着するまで落ち着いて行動しましょう。
電気ショックボタンをポチっとな。(もちろん音声メッセージの指示に従ってね!)
【まとめ】心肺蘇生法を学習した長女
思いがけず貴重な体験をすることができました。
本記事内容から少し脱線するんですが、個人的には4歳の娘が自分から興味を持ち「私もやりたい!」と言い出したことが非常に嬉しかった。
恥ずかしがり屋さんで、知らない人とは話したがらない長女が、救命士さんの指示通り「大丈夫ですか?」「電気ショック、行きます!」なんて大声を張り上げてるシーンを見て、密かに「大きくなったなぁ」と目を潤ませていたのは内緒です。
さぁこれでもう、いつ倒れても大丈夫かな?きっと娘が助けてくれるはず!
では以上です。しろうめず@ShiroUmezでした。