こんにちは、しろうめず@ShiroUmezです。
社会問題の一つとして最近大きくクローズアップされている「待機児童問題」について、僕の思うところを書いてみようと思います。
調べてみたところ、この問題の原因として、
- 都市部への人口集中による飽和状態
- 保育士に対する低待遇
- 社会進出する女性の増加(これは少子化問題か?)
- 核家族化
他、様々な要素があり、一筋縄ではいかないというのが率直な感想。
今日はこの中で、一番僕が身近に考えることができる「核家族化」についてまとめてみようと思います。
待機児童問題は「対岸の火事?」
昨年春から(当時)3歳と1歳の娘たちを保育園に入園させました。したがって、この社会問題についての当事者といえば当事者にあたる僕たち夫婦なんですが、幸運なことにこの待機児童問題をまったく意識することなく二人の子供たちを入園させることができました。
その理由の一つとして、僕たち家族が住むこの町が超がつくほどの過疎地であるからという点が一番大きいんだろうと思います。
要は、絶対的な子供の数が多くないから、余る(待機する)ことなく皆希望通り保育園に入園させることができたと。そう思ってたんです。今の今まで。
でも実はそうではありませんでした。
今回この待機児童問題についての記事を書くにあたって調べてみて初めて知ったんですが、我が子たちの通う保育園にも、いや、もっと言うと長女の同級生にも、待機児童問題により兄弟別々の保育園に通わなければならなくったお友達がいたんです。
お兄ちゃんは我が子と同じ保育園。弟くんは(同じ町内ですが)別の保育園。
待機児童問題なんて都会のほうの話だろ?田舎暮らしの俺らには関係ねーなって感じで今まで完全ノータッチ、もっと悪い言い方をすれば「対岸の火事」くらいに思っていたんですが、そんなことはありませんでした。
待機児童問題は子を持つ親として、いえ、現代社会を生きる一人の人間として、知っておかなければならない大切なことであると、今回初めて知るに至ったのです。
地方は圧倒的に核家族が少ない
とはいえやはり都市部に比べると、問題に対する深刻さが軽いのは事実。その理由の一つとして、僕の住む町は核家族が圧倒的に少ないという点が挙げられるのではないかと思います。
では、核家族が少ないと待機児童問題が起きにくいというのはどういうことでしょうか?
待機児童問題と核家族化の関係
それはやはり単純に、両親が共働きをしてても、その間に祖父母が子供の面倒をみてくれるという、直接的な支援があるというのが最も大きいですね。
我が町でも、ウチよりもう少し山間部に住まわれてる家になってくると、子供が産まれても3~4年間は家で保育をするところも結構あります。
僕の中学時代の同級生にもいます。その子とは、お互いの子供の入園式で偶然にも隣同士の席に座り再会したときに、そのような話題になり直接聞きました。定年退職されたご両親が、孫(同級生の子供)を看てくれるそうで。
祖父母との同居は世帯収入も多い
僕も子供の頃、3歳くらいまでは保育園に入れず、専業主婦だった母親が家で育ててくれたそうです(あまり憶えてないけど)。父はサラリーマン、さらに祖父母は二人で自営業を営んでおりましたので、世帯収入が多く、家計に余裕があったわけです。
だから母親も安心して、家で育児をすることができたと言います。
余談ですが、本当なら小学生に上がる年齢になるくらいまで、母は子供たち(って僕と妹ですね)の育児を他人に任せる気はなかったらしいです。しかしある日、僕の祖父母に「忙しくて手が足りないので自営業を手伝ってくれないか」と持ち掛けられ、泣く泣く保育園に預けることにしたのだとか。
なんというか、育児より労働を重視する時代背景が垣間見えますよね。高度経済成長期(正確にはその少し後の時代)のお話です。
なぜ核家族化するのか
このようなメリットがあるのに、ではなぜ核家族化が進むのでしょうか?
収入を得る手段が変化した
一つは、昔とくらべ収入を得る手段が変化したということが挙げられます。
太平洋戦争が終わり、隣国で朝鮮戦争が勃発。それにより発生した、いわゆる朝鮮特需により物凄いスピードで経済成長し、戦後復興していった日本。
そんな時代に我が国が求めた需要は、家族みんなで協力して作るお米ではなく、一人一人が独立して企業に勤めるサラリーマンとしての労働力だったのです。
農業は、家族みんなが従業員ですからね。妻は実家が農家だったんですが、それこそ小さな子供のときからお爺ちゃんお婆ちゃんと一緒になって汗を流したそうです。昔はそのような農家が多かったので、核家族とは無縁の社会だったわけですね。
それに比べてサラリーマンには転勤や単身赴任がある。言ってみれば、自分一人の体さえあれば成り立ってしまう収入手段なわけですよね。昔のような大家族で暮らす必要はありません。
国民の思想の変化(プライバシーを重要視)
それに伴い、僕たち日本人の思想・考えも大きく変化していきました。大きなところでは、個人のプライバシーを大変重要視するようになったという点。
現在我が家は僕の両親も一緒に暮らす3世代一家族なわけですが、そんな僕でもたまに思いますよ。「一人になりたい」、「わずらわしい」という気持ち。
アメリカでは、赤ちゃんの頃から両親と別の寝室で寝かせる文化があるそうです。これは、子供を早く独り立ちさせるための訓練なのだとか。世界的な流れにより、欧米文化(公より個を重要視する文化)がいっぺんに流入してきました。
そのことによる善悪はわかりませんが、こと核家族化問題においては、これを原因の一つとする待機児童問題を見る限り、負の要素のほうが強いのかな?なんて思っちゃいますね。
核家族化を止めるには
その他にも様々な要因があるのでしょうが、以上のことを踏まえて待機児童問題を考えるうえでは、核家族化の流れを止める、もしくは和らげてあげなければいけないのかもしれません。
ではいったいどうすれば核家族化を和らげることができるのでしょうか?
IターンやUターンに対する国家的支援
これはもう行政、立法単位で、IターンやUターンを促すしかないんじゃないかなと。具体的には、例えば新卒者に対し、地方への就職希望者に何らかの補助を出すとか。特に新卒者でなくてもいいですね。
・・・とここまで書いて改めて調べてみると、普通にそのような支援は既にあるんですね。。今までまったく興味がなかったのでそのようなことすら知りませんでした。
外部リンク地域雇用対策(厚生労働省)
考えてみりゃ、そりゃそうかw
在宅勤務の推進
わざわざ都会に出なければ仕事がないという今までの状況は、一刻も早く変わるべきだと思います。
インターネットの普及により、地方にいようが山奥にいようが労働が可能な時代。ネットを使った在宅ワークがもっと一般的になれば、核家族化を止めることができる大きな一因になるのではないかと思いますね。
地方に自らが可能性を見出し、ヒトやモノが一極集中する東京にて消耗する生活をやめ、高知県や島根県などに移住する若者が増えていると聞きます。素晴らしいと思います。そりゃもちろん皆が皆、簡単に生活を変えることなんてできません。限られた一部の人にしかできないことかもしれない。
でもそのようなフットワークの軽さは、これからの日本で生きるために求められていることは、間違いないと思うのです。
いやほんと、わざわざ人が密集した狭い狭い都会に行くことなんてなくね?オラ東京さ行くだ~オラ東京さ行くだ~♪ってか?ネットもあるし今や田舎でもベコ(牛)買えるべ?
・・・なんて、東京に行ったことすらないオッサンが呟いてみる。
「家」というものについて考えてみる
そして最後は少し精神論というか、考えについてのお話。まぁド田舎に住むどっかのオッサンがなんか言ってるわー程度に思って頂けたらいいかと思います。
というのが、「家」というものの考え方について。
昨年まで僕は、親元を離れ、妻と子供たちと4人で、近隣の市街地にてアパートを借りて暮らしておりました。
ですが、幼い頃から「長男だから家を継がなければいけない」との思いがあり、子供たちの保育園入園を機に、昨年実家へと戻ってきたわけです。
今どき時代錯誤な考えかもしれませんが、あえて書きます。
- あなたの親の老後は、誰が面倒看るの?施設に預ければそれでいいの?
- お墓は誰が守るの?今流行りのお墓掃除代行サービスにでも頼むの?
- 先祖代々築いてきた、実家の存在をどうするの?両親が亡くなったら土地ごと売ればOK?
個人が個人として、どこへでも自由に大きく羽ばたくことは本当に素晴らしいことだし、自分らしく生きるために大事なことです。ですが、僕の場合上記のことをこの歳まで考えてきて、結局現在の選択に至りました。
もし同じように悩んでいる方がいらっしゃったら、考えてみてください。もしかすると、自ずと答えが見えてくるのかもしれませんよ?
まとめ
待機児童問題の原因の一つである「核家族化」について、思うところをまとめてみました。
正直この核家族化を解決することですらなかなか難しいのに、これを含めた沢山の要因が重なったうえで発生している「待機児童問題」を解決するのは、なかなか簡単なことではありません。
問題のひとつひとつを解決していかなければなりませんが、その前に、このような社会問題が身近に発生していることについて、現代社会を生きる僕たちみんなが、まずは知ること。そして考えていくことが大事なんだということが、今回分かりました。
企画の運営者さまと、バトンを廻して頂いた方
今回その機会を与えてくださったのは、幼い双子ちゃんのパパであり、友人であるユウイチさん。この方が企画された、待機児童ゼロチャレンジというバトンを廻して頂いたことがきっかけです。
外部リンク働きたいけど働けない!待機児童問題に悩むママパパの声を聞いて!!「待機児童ゼロチャレンジ」を開催します!#taikijidou0challenge【拡散希望!】
そして、このバトンを廻して頂いたのはTwitterで仲良くして頂いているボバさん。
外部リンク待機児童ゼロでも地方都市には別の問題が。私が住む地方ならではの児童に関する悩みとは。#taikijidou0challenge
お二人のお陰で、今までまったく考えたことのなかった社会問題について、いろいろと勉強することができました。「待機児童ゼロチャレンジ」は、沢山の方々が情報や考えを発しておられるので、僕の記事をここまで読んで頂いた皆様も是非ご覧になって、一緒に考えてもらえたらいいなって思います。
バトンを受けて頂く方
さてさて、バトン企画ということで、次にこの「待機児童問題」というキーワードについての記事を書いて頂きたいお二人を推薦しなければならないということですが、お一人目はTwitterやFacebookで仲良くして頂いてる増田純一さん。
外部リンクLife is run
現在7歳と1歳の息子さんがいらっしゃり、構成は違えど二児のパパという共通点から、勝手ながら親近感を抱かせてもらってます。 この件について、是非お考えなどを読ませて頂きたいなぁと思い無理を承知でお願いしてみたところ、快く引き受けてくださいました。感謝です!
そしてもうお一方は、いつも子育て談義やeテレ「おかあさんといっしょ」ネタで一緒に盛り上がってくれる2児のママ、チエさん。
外部リンク生活思考
チエさんも、僕に負けず劣らずの親バカっぷりを発揮されてて、いつもニヤニヤしながらブログを読ませて頂いております。子育てワーキングママとして頑張るチエさんに、これまた無理を承知でバトンをお願いしたところ快諾して頂きました。本当にありがとう!
そしてもし「その件について思うところがある」とか「俺に連絡くれよ!」って方がいらっしゃいましたら、是非僕のほうにご連絡くださいね!喜んで追記させて頂きますので。
では以上、しろうめず@ShiroUmezでした。