この本は、2008年に刊行されベストセラーとなった100円ノート術「情報は1冊のノートにまとめなさい」(著・奥野宣之氏)のリニューアル版。
前作に感銘を受け、実際に僕が(現時点で)6年間も継続しているノート術の【完全版】という事で、迷うことなく購入しました。
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全体的な流れとしては1章~4章までが前作をほぼ踏襲したノート術について(4章は新たに追加されたライフログの取り方)、5章はこの完全版のキモとなる「活用術」について書かれています。
(6章はノートに入れた情報の索引化のやり方について詳しく書かれてますが、順序としては5章「活用術」の前にあるべきという気もしますが。)
あと付録(ノートのカスタマイズ方法や、著者オススメの文房具)は必見!
著者奥野宣之さんの楽しそうにノート術を活用される様子が読み手にも伝わってきて、思わず真似したくなってしまいます。
100円ノート術の進化
完全版を読了してまず思ったのが、著者の成長と時流に合わせたノート術の進化。
著者の成長なんて書くと、前作で幼かった考えが立派になったもんだ、みたいな上から目線にとらえられてしまいそうですが、決してそういう意味ではありませんw
前作から5年の月日が流れ(※この完全版は2013年刊行)、時代と共に文化も進み、同時に著者自身の環境も変化した。
100円ノート術もそのような時流に合わせて進化してるな、と。
ノートの大きさ
例えば使用するノートの大きさについての記述。
100円ノート式では、A6のノート(キャンパスノート)を使います。(前作「情報は1冊のノートにまとめなさい」p.25より)
ときっぱりと述べ、そのサイズに合わせた、情報のインプット方法やカスタマイズの仕方などが書かれていたわけですが、今作にはこうあります。
仕事スタイルの変化に合わせて、サイズも自由に選ぶ事ができます。幅広い選択肢のあるノートだから、どのような仕事スタイルでも、柔軟に対応することができるのです。(p.47)
と、現在はA5サイズのノートを使っておられるとの事。
以前はスーツの内ポケットに入れられるサイズに限定していたのだけど、自身の仕事環境の変化に対応させて大きくしたのだそうです。
それに合わせてノートのバリエーションが広がった様子もうかがえます。
索引データにエクセルを使用
このノート術では、ノートから古い情報を呼び出す方法として、目次のような索引を作りデジタル化してPCやスマホに取り込み検索するというのがあります。
「このデータ化に使用するのはテキストファイルに限る!ワードじゃ重いし、使い勝手の良いテキストを皆が使わないのが不思議」と豪語されていた著者。
なんといつのまにやらエクセルを使用されてますw
余談ですが、前作のこの件で、僕は初めてスマホの存在を知りました。
PCで作ったテキストファイルを外出先でも閲覧できるスマートフォンというものがある。
このスマホとやらがあれば、いちいちPCを立ち上げなくてもよいから便利なんだと。
スマホってそんなに便利なのか~と、いろいろ調べ始めた事を、なんだか懐かしく思ってしまいます。
Google先生で調べてみると、結構でてきますね!スマホ用のエクセル閲覧アプリ。
このあたり思いっきり時流に乗ってます。
索引データの簡略化
その索引データの内容についても変化が。
僕はかつて、名刺や外食したときのショップカードも索引に盛り込んでいましたが、数年前からやめてしまいました。
(中略)
完璧なデータベースをつくろうとすると苦労するので、取り出せなくなると困る情報だけ、索引の項目を立てるようにすればいいでしょう。(p.222)
ちょ、完璧なデータベース目指してしまってますよ!苦労して!
なんだか著者に置いて行かれたような、孤独感みたいなものを感じてしまいました。
というのは冗談ですが。
この項にもあるように、今やショップや美味しい食べ物屋さんなど、スマホでちょい~とググればFacebookなりTwitterなりで簡単に検索できるわけです。
スマホが浸透してなかった2008年当時とは違うわけです。
時の流れって凄いですね。
自分だけのオリジナルノートを作ろう
その他にもオススメしたいノート術やさまざまな小技、前作には無かったカスタマイズ方法など沢山ありますので是非読んでみてください。
前作を読んでいない方は当然最初から楽しめる筈ですし、上記のように、前作のノート術が時代や環境に合わせて思いっきり進化されている為、僕のように前作からの読者が読んでも新鮮に感じると思います。
今までは前作の情報は1冊のノートにまとめなさい 100円でつくる万能「情報整理ノート」 (Nanaブックス)をそっくりそのままマネをしたノート術を続けてきました。
しかし今後はこの【完全版】を参考にしながら、自分自身の成長や環境の変化に合わせ、自分オリジナルのノートに進化させていきたい!と思います。
(関連書籍)
てことで!
しろうめず@ShiroUmezでした。